コラム

生体認証の最新情報を紹介!盤石なセキュリティを実現するために。

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近年、生体認証はデバイスのロック解除やシステムへのログイン、施設の入退室管理や空港のゲートなど、様々な場所で活用が広がっています。

従来の認証方式と比較して、セキュリティの向上と利用者の利便性が実現できるようになったことが大きな要因と言えるでしょう。
セキュリティは業種に関わらず重要視される傾向もあり、今後はさらなる拡大が予想されます。

この記事では、生体認証の活用が広がる背景や活用シーン、最新の生体認証活用情報を紹介します。

生体認証の活用が進む背景

生体認証が活用される大きな要因として、「セキュリティ」と「効率化」が挙げられます。

セキュリティ需要

サイバー攻撃や物理的な不正侵入等のリスクから自組織を守るためには、セキュリティの強化が重要です。
攻撃を受けてそれを防げなかった場合、情報漏洩や重要な業務システムの破壊等、非常に大きなダメージを被るリスクがあります。
高度化を続けるサイバー攻撃やオフィス内への不正侵入、内部不正行為を防ぐためには、従来以上のセキュリティを実現する必要があるでしょう。
セキュリティの向上を狙い、より安全にビジネスを継続するために生体認証を導入するケースが増えています。

効率化

セキュリティと効率は両立することが難しく、多くのセキュリティ対策は手間や負担を増加させやすいと言えます。
例えばPCやシステムへのログインであれば、複雑な文字列のパスワードをシステム毎に設定し、それぞれを管理することは従業員にとっては少なくない負担です。さらに2段階認証により追加の認証作業を求めるのであれば、作業工数にも影響します。

また、施設の入退場も効率化が求められる代表的なシーンです。
出退勤の時間帯であれば従業員全員が認証作業を行ない、人数によっては行列ができてしまうこともあるのではないでしょうか。
チケットの確認が必要な空港等のゲート、会員確認が必要な施設も同様に、認証の手間が利用者の利便性を損ねるケースがあります。

クラウドサービス

従来の生体認証はデータの機密性も影響し、オンプレミスでシステムを構築することが一般的でした。
しかし、近年では安全なクラウドサービスを開発・提供できる土台が整っており、多額の導入コストをかけることなく生体認証の機能を活用しやすくなっています。
クラウド上に認証用の生体データが保存されることで、認証デバイスはインターネットに接続されていれば場所を問わず設置することも可能となります。

また、クラウドサービスは一般的に盤石なセキュリティ対策が施されたデータセンター等で運用されており、専門の事業者が監視やメンテナンスを行なっています。
強固なセキュリティ環境を自社の工数をかけずに利用できる点も、クラウドサービスの魅力と言えるでしょう。
クラウドによる利便性の向上とセキュリティによって活用の幅が広がり、様々な需要に合わせたサービスが提供されています。

セキュリティの向上と効率化の両立を狙えることが、生体認証の活用に繋がる大きな理由であると考えられます。

近年の生体認証活用シーン

実際の現場で生体認証が活用されている事例を紹介します。

システムへのアクセス認証

業務系Webアプリケーション開発をしている株式会社エーエルジェイでは、従業員の多様な働き方を実現しつつ、安全なシステムへのアクセスを実現するために顔認証を導入しました。

テレワークや海外在住のリモート勤務、お客様先など、システムへのアクセス経路は様々であり、安全かつ効率的な方法が必要でした。
顔認証は高いセキュリティと利便性を提供しますが、製品によってはマスクやサングラスの着用により認証できない場合もあります。
また、既存のシステムが存在しており、顔認証システムとの連携が必要な場合は扱いやすいAPIの提供が必須と言えるでしょう。

「JCV Cloud Any See」を導入することで、マスク着用時でも認証可能な利便性と、提供されるAPIを活用した既存システムとの連携機能開発を実現しています。
パスワード忘れなどのトラブルが減ることで管理者の負担や作業工数が削減され、従業員側のログイン作業も簡略化されています。

▶︎ 株式会社エーエルジェイの導入事例詳細はこちら

入退室管理に顔認証を活用

教育関連サービスを展開する株式会社レアジョブでは、オフィスの入退室システムをリプレスするタイミングでICカード認証から顔認証システムに切り替えました。

新型コロナウイルス感染症対策として従業員の体調を管理するための検温や、ICカードの紛失事故のリスクを意識して顔認証システムを導入しています。
入退室時の認証と併せて従業員の検温を行えるほか、認証のために持ち歩くICカードが無くなったため、期待した成果を上げられているようです。

また、顔認証と勤怠管理を連携することで、入室のための顔認証が出退勤打刻にもなるため打刻忘れによる修正の工数も削減されています

▶︎ 株式会社レアジョブの導入事例詳細はこちら

生体認証の中でも、顔認証システムはシステムへのログイン認証や物理的なオフィスセキュリティなど、幅広く活用することができます。

今後の実用化が期待される最新の生体認証活用シーン

既に実用化されているものだけではなく、多くの分野で生体認証の活用を模索しています。

自動車

エンジンの始動やドアの施錠・解錠を行なうための認証、運転中のよそ見を予防するために生体認証の活用が使われつつあります。
韓国の自動車会社では、既にエンジンの始動と施錠に指紋スキャンを採用しているようです。
よそ見の防止には、顔認証や目の動きをカメラで追跡するアイトラッキング技術が活用されており、危険な運転に繋がる運転手の状態を監視することで安全性の向上が見込まれています。

パスワードの置き換え

Webサービスを利用する際、現代では多くのシーンでIDとパスワードの組み合わせで認証する方式が採用されています。
セキュリティを強化するための対策は多数在りますが、基本的にパスワードは誰が入力しても同じ情報であり、第三者であっても正しいパスワードを入力すればログインに成功してしまうケースも多くあります。

この課題へ対処するために、パスワードを使わない認証技術である「FIDO」と呼ばれる技術が開発されています。
Webサービスへログインする際にスマートフォンやPCの生体認証機能を活用することが基本的な仕組みです。
生体認証によりデバイスに保持された秘密鍵を取り出し、Webサービス側で保持している公開鍵と組み合わせることで安全な認証を実現することが可能です。

パスワードの弱点を克服するだけではなく、URLや見た目を偽装したフィッシングサイトであっても利用者がパスワードを入力してしまうリスクがなくなるため、多くの方の安全が守られることを期待できます。

無人店舗

Amazonやセブン&アイ・ホールディングスでは、無人で営業を行なう店舗の実証実験を進めています。
入店前に顔情報を登録しておき、入店時に顔認証を行なうことで本人であることや決済情報を特定する仕組みです。

店内では各種センサーにより手に取った商品がカウントされます。
買い物客はほしい商品を手に取りそのまま店を出るだけで自動的に決済が完了するため、支払いの手間が大きく削減されます。

防犯対策や情報の登録など、現在では課題もありますが実用化されることで私たちの買い物は大きく変化するかもしれません。

生体認証により、私たちの日常生活やビジネス環境がさらに安全かつ効率的になることを期待できるのではないでしょうか。

今後も進歩が期待される生体認証

生体認証は現代でも多くのシーンで活用されていますが、今後もさらに活用シーンが広がっていくことが予想されます。
セキュリティの需要は高まり続けており、ビジネス環境だけではなく日常生活でも高いセキュリティには価値があるためです。
鍵に相当する物理的なカードやパスワード等の知識情報と比較して紛失や情報漏洩の心配が少なく、利用者が管理する必要がない点もポイントです。

その中でも顔認証システムは温度検知やウォークスルー、共連れ防止など、スムーズな施設の入退場時や体調管理など、認証することだけではない付加価値を多く持っています。

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