コラム

防犯カメラによる顔認証とは?メリットや活用シーンについて詳しく解説

公開日:

更新日:

顔認証システムは大規模施設の防犯や入退場管理に使われるというイメージもありますが、既存の防犯カメラに顔認証システムを搭載すれば、オフィスや店舗でも不審者侵入や万引き防止などに役立てることができます。

そこで今回は、防犯カメラに顔認証を搭載するメリットや実際の活用事例などについて、詳しく解説していきます。防犯カメラによる顔認証を導入したいと考えている担当者や経営者の方も、ぜひ参考にしてください。

顔認証システムを搭載した防犯カメラとは?

顔認証付き防犯カメラとは、既存の防犯カメラに顔認証システムのAIを搭載したカメラです。データベースに登録されている顔データを基に、防犯カメラの映像から人物の照合や特定を行います。オフィスや施設などでも簡単に導入できるため、近年では防犯業務の効率化に役立つシステムとして注目されています。

顔認証システムの主な種類は次の2種類です。

2D認証
画像に写った目・鼻・口などの位置を認識して、データベースに登録されている人物と照合する方法です。対応端末が多いというメリットはありますが、精度はそれほど高くないため、髪型や化粧が変わると正しく認証できないこともあります。

3D認証
顔を立体データとして認識できるシステムです。2D認証よりも精度が高く、髪型などが変わっても影響はありません。ただし、製品によって認証精度は異なるため、導入する場合には事前に製品のスペックを確認しておくといいでしょう。

防犯カメラの活用は守らねばならないガイドラインがある

防犯用途以外でカメラを設置する場合は、利用目的に応じて対象者に事前告知を行わなければいけません。防犯カメラの設置場所によってはさまざまな人物が映りこむため、個人のプライバシーを侵害してしまう可能性があるのです。

なお、告知の基準は各地方自治体がガイドラインや条例を設けられているので、防犯カメラを設置する前に必ず確認しておきましょう。

防犯カメラに顔認証を導入するメリットとは?

防犯カメラに顔認証を導入すると、次のようなメリットがあります。

・セキュリティの向上
・入退室の効率化
・人件費の削減
・顧客情報の分析結果がマーケティングに活用できる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

セキュリティの向上

顔認証システムには、迷惑行為を起こした人物の顔データを登録できるため、一般的な防犯カメラよりもセキュリティレベルが向上します。また、カメラに来訪者を自動検知させることにより、不審者や万引き、迷惑行為の防止にもつながります。

さまざまなシーンで防犯に活用できるのも顔認証付き防犯カメラの特徴です。オフィスでの防犯業務効率化だけではなく、マンションエントランスにおける不審者監視や、工場での盗難防止などにも役立てることができます。

入退室の効率化

顔認証システムを搭載した防犯カメラは、オフィスや施設での入退室管理にも活用できます。カメラの顔データで入退室管理を行えば、ICカードやパスワードを使用する必要はありません。そのため、入退室時の本人確認にかかる時間が大幅に短縮され、管理者と利用者双方のストレスが軽減されます。

本人認証の際に他人と接触する機会も減少するので、新型コロナウイルスなどの感染症対策としても有効です。

人件費の削減

本人認証や不審者の特定を自動的に行う顔認証システム付き防犯カメラを導入すれば、防犯対策に必要なスタッフの人件費を大幅に削減することができます。

人件費は定期的・継続的に必要となるため、中長期的な視点で見ればコスト削減額も大きくなるでしょう。顔認証システム付き防犯カメラは業務の効率化だけではなく、企業の収益に直結する重要な設備のひとつともいえます。

顧客情報の分析結果がマーケティングに活用できる

性別や年齢などの属性情報を識別できる顔認証システムもあります。この機能を利用すれば、店舗に備え付けた防犯カメラで来客の詳細を分析することも可能です。従来の方法では不可能だった細かいニーズに対応するマーケティングにも活用できます。

顔認証システムを使用した防犯カメラの活用事例

ここからは、顔認証システムを搭載した防犯カメラの活用事例を詳しくご紹介します。顔認証付き防犯カメラの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

イベントでの不審者の特定

顔認証付き防犯カメラは、さまざまなイベント会場で不審者検知に活用されています。
収容人数や会場の広さによっては、不審者の特定が難しくなりがちです。しかし、顔認証付き防犯カメラを活用すれば広範囲の不審者を効率的に特定できるため、セキュリティレベルが大幅に向上します。警備員を配置する手間や人件費の削減にも役立つでしょう。

迷子の捜索

デパートやテーマパークなどでは、迷子の捜索に顔認証付き防犯カメラが利用されています。スマートフォンに保存してある写真データでも監視映像との照合ができるため、データベースに顔写真が登録されていなくてもカメラによる迷子の自動検知が可能です。

従来の方法よりも短時間で迷子を発見できるようになれば、顧客の満足度向上にもつながります。なお、近年では、カメラに捜索対象者が映った瞬間にアラートが鳴る顔認証システムも登場しています。

高齢者の徘徊による事故防止

介護施設などでは、徘徊する高齢者の察知に顔認証付き防犯カメラが使われています。
少子高齢化が進むなかで高齢者介護の需要は高まっていますが、介護士不足で対処しきれていないというのが実情です。しかし、顔認証付き防犯カメラは、登録されている高齢者の顔を感知すると自動的に職員のスマートフォンに通知が届くため、少ない人員でも徘徊による事故を防ぐことができます。

万引き防止

顔認証付き防犯カメラは、万引きの防止と抑制にも役立ちます。不審者や万引きの前歴がある人物の顔データを顔認証システムのデータベースに登録しておけば、防犯カメラに映った瞬間にその人物を察知できるため、犯罪を未然に防ぐことが可能です。

従来の防犯カメラは多くの警備員を配置する必要もありましたが、顔認証付き防犯カメラを設置すれば、最低限の投資で効率的に万引きの被害を防げるようになります。

マーケティングへの活用

飲食店や小売店では、顔認証付き防犯カメラをマーケティングにも活用しています。防犯カメラと顔認証システムを連動させて来店者の年齢層や性別、滞在時間などを分析すれば、来店者のセグメンテーションがしやすくなり、従来の方法では難しかった細かいニーズへの対応も実現します。

購入されやすい商品や来店者数の多い時間帯などの詳細な分析結果は、新たなプロモーションの展開にもつながるでしょう。

実用性が高くメリットも多い顔認証システム付き防犯カメラを導入しましょう

顔認証システム付き防犯カメラには、セキュリティレベルの向上だけではなく、マーケティングへの活用や高齢者の事故防止など、数多くのメリットがあります。自社の従業員や顧客、家族を守るためにも、防犯カメラに顔認証システムの搭載を検討してみてください。

なお、JCVでは認証精度99%のエッジデバイス「SenseNebula」を提供しています。不特定多数の顔認証も行える高い精度が特長で、既存のIPカメラへ接続するだけで人物解析技術を手軽に導入することが可能です。マスクを着用したままでも高精度で本人認証ができるため、コロナ禍でもさまざまなシーンで活用できます。


防犯カメラに顔認証システムを導入したいとお考えの方は、JCVのエッジデバイス「SenseNebula」をご検討ください。

CONTACT

ご相談、お⾒積もりのご依頼
などお気軽にお問い合わせください。

日本コンピュータビジョン(通称:JCV)について

日本コンピュータビジョン株式会社は、ソフトバンク株式会社を親会社とするAIカンパニーで、
画像認識技術を活用し、“スマートビルディング分野”と“スマートリテール分野”に対して
最先端ソリューションを提供します。