コラム

車が顔認証に対応することで期待できる変化とは?

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近年ではスマートフォンのロック解除や各種決済、入退室管理など、様々な場所で生体認証が活用されています。
認証を行なう人物の生体情報を利用して本人確認を行なうことが生体認証の基本的な動作ですが、車にも生体認証を搭載する動きが活発化しています。

生体認証により、従来の一般的なキーでは不十分であった安全性や、運転手が煩わしく感じる手間を大きく改善することを期待できます。

この記事では、生体認証のなかでも「顔認証」に焦点を絞り、車がどのように変化するのかを解説します。

従来の車の課題

最先端の技術が多く使われている自動車ですが、課題も存在します。

キーの紛失や破損

車のキーは、現代の車を操作する上で必須のものです。
キーの紛失や破損は、必要な時に車を利用できなくなり、スマートキーのような電子式のキーは、再発行に多くの時間と費用がかかるケースもあります。

盗難対策

従来の車のセキュリティは、物理的なロックや防犯アラームに大きく依存しています。
しかし、これらの対策を回避する手口による盗難も近年では発生しており、車の所有者には常に盗難のリスクが付きまといます。

ドライバーの状態や体調による事故

ドライバーの状態、特に疲労や体調の変化は、交通事故の主要な原因とされています。
従来の車には、これを検知し対処するためのシステムが十分に備わっておらず、ドライバー自身や同乗者の注意により防止することが基本でしょう。
この結果、疲労や不調を感じながらの運転が事故を引き起こす危険性を高めています。

これらの課題は、車の安全性や利便性に大きな影響を及ぼしています。
新たな技術、特に顔認証技術の導入は、これらの課題を大きく軽減する可能性を秘めています。
顔認証技術の普及と進化は、私たちが持つ車の危険性を低減させ、より安全で快適な移動体験を提供することが期待されます。

顔認証による課題へのアプローチ

前述の課題は、従来の車では仕組み上解決が難しいケースも多くありました。
顔認証により、どのようなアプローチが考えられるのでしょうか。

物理的なキーが不要

自動車のキーは長い間、車へのアクセスやエンジンの始動に欠かせない存在でした。
しかし、物理的なキーには紛失や破損、盗難などのリスクが常に付きまといます。
特に近年普及しているスマートキーは、失くすと再発行のコストや手間が大きくなるケースもあるでしょう。

顔認証はドライバーの顔をキーとして認証することで、物理的なキーを持たずとも、車のドアを開閉する、エンジンを始動させることが可能になります。
これにより、キーに関連する様々なリスクや手間から解放されることとなります。

盗難防止

従来のキーレスエントリーシステムは便利ではありますが、リレーアタックといった新しい盗難手法が現れてきました。
一方、顔認証技術の導入により、車を始動させるためには認証されたドライバーの顔をシステムが認識する必要があるため、不正なアクセスが非常に困難になります。
さらに、システムは継続的にドライバーの顔をチェックすることができ、不正なドライバーが運転席に座ると、即座にエンジンを停止させるなどの安全対策も考えられます。
これにより、所有者は車を駐車する場所や時間帯を選ばず、高い安全性を確保することができるでしょう。

※リレーアタック
キーが発する解錠用の微弱な電波を増幅させることで、車から離れた場所にあるキーの電波を車まで届けて解錠する盗難手法。

ドライバーのモニタリング

疲労や集中力の低下は、交通事故の一因となることが多くあります。
顔認証技術は、ただドアを開けるだけの機能に留まらず、ドライバーの顔の表情や目の動きを常時モニタリングすることも可能です。
これにより、疲労や注意の散漫を感知し、ドライバーにアラートを出す、あるいは一時的に車を安全な状態に制御するといった動作も考えられるでしょう。
一般のドライバーはもちろん、長時間の運転を行なうドライバーの安全性を高めることに繋がります。

顔認証技術の進展とその自動車への応用は、運転の安全性と利便性を大幅に向上させるものとして注目されています。

顔認証でさらに利便性向上を期待できること

顔認証技術の導入は、盗難や事故防止だけでなく、これまでの自動車体験をさらに向上させる新たな機能も実現しうると期待されています。

運転中の決済

ドライブスルーや料金所、給油時の支払いを、顔認証を使って素早く安全に行えるようになることが期待されます。
このような決済方法は、ドライバーの手間を減少させ、よりスムーズな運転体験をもたらすでしょう。

シートやミラーの調整

乗車した際、顔認証によってドライバーを特定することで、以前の設定に基づき自動でシートやミラーの位置を調整することができます。
これにより、家族や友人との車の共有時でも、それぞれの好みの設定を素早く呼び出すことができると期待されます。

パーソナライズされた情報提供

ドライバーに対する情報提供が、画一的な内容ではなく、よりパーソナライズされた内容にすることが期待されます。
顔を認識することで個人を特定できるため、ドライバーの好みに合わせた音楽選択、ニュース配信、ルート提案など、より高品質な運転体験に繋がるのではないでしょうか。

多くのメリットをもたらす顔認証が一般的に普及することで、車の快適性や安全性はこれまで以上に高まるのではないでしょうか。

顔認証による便利で安全な車の実現

現代では、私たちの生活に車は必要不可欠なものになっています。
私生活だけではなく、物流やタクシーなど、社会的にも非常に重要な乗り物と言えるでしょう。

しかし、車の事故は後を絶たず、安全装置が充実している最新の車であってもリスクを排除することはできません。
顔認証システムであっても事故の可能性を0にすることは困難ですが、事故発生率の抑制に大きく貢献することを期待できるのではないでしょうか。

また、運転中の快適性もドライバーにとっては重要なポイントです。
パーソナライズされた情報提供や、各種支払いの顔認証化により、ドライバーが運転に集中できる環境を作ることは、安全性の向上にも繋がるでしょう。

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