コラム

顔認証を活用できるサービスの基礎知識|種類やメリットも解説!

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高い認証精度とセキュリティを期待できる顔認証システムは、利便性の向上や効率化にも繋がることから多くのシーンで活用が広がっています。
店舗やオフィスでの来訪者検知や入退室管理、決済サービスの効率化など、ビジネスにおいて顔認証サービスを活用することで、業務の効率化や顧客満足度の向上に繋がるでしょう。

また、顔認証サービスは認証情報に関するセキュリティも高いと言われています。
顔認証技術を用いることで、パスワードやキャッシュカードなどの情報漏洩のリスクを軽減することが可能です。

この記事では、顔認証サービスの特徴や活用するメリット、ビジネスシーンでの活用事例を紹介します。

顔認証サービスの特徴

顔認証サービスは、人物の顔をカメラで撮影し、その顔情報を基に本人確認や認証を行うサービスです。

認証精度が高い

顔認証には「2D」と「3D」の2方式が存在します。
3Dの顔認証は、赤外線センサーを使用して認証中の顔情報を3次元で認識することができ、高い認証精度を誇ることが特徴です。
なりすましや偽装データ(顔写真など)では突破が困難であり、セキュリティの向上も期待できます。

完全非接触認証

カメラで顔を映すことで認証を行えるため、完全な非接触認証を実現できます。
衛生意識の高い現代では、不特定多数の人物が同じデバイスへ触れることに抵抗を感じる方は少なくないでしょう。顔認証は、そのような方も安心して利用可能です。
もちろん、感染症対策としても大きな効果を発揮します。

同時に多人数を認証

オフィスの入退室や大人数が利用する施設では、認証効率は重要な要素です。
一人ずつ認証デバイスを利用して認証作業を行なうと混雑が生じてしまいますが、顔認証は同時に複数人の認証を行えるものもあります。
また、歩きながら認証を行える「ウォークスルー認証」と呼ばれる機能も存在しており、非常に効率的な認証環境を構築することが可能です。

セキュリティ意識が高まり続けている現代において、顔認証は有力な認証方式のひとつと言えます。

顔認証サービスが注目される理由

顔認証技術の発展により、高い精度で個人を識別できるようになり、セキュリティや利便性の向上が期待されています。

セキュリティインシデントの防止

組織はセキュリティを強化するための取り組みに力を入れていますが、依然として情報漏洩や不正アクセス等のセキュリティインシデントは多く発生しています。
1件のセキュリティインシデントで組織の存続に関わるほどの影響が出てしまうこともあるため、強固なセキュリティ環境に寄与する顔認証を導入する組織が増加していると考えられます。

顔認証技術の発展

カメラデバイスの発達や、機械学習・深層学習による認証精度・速度の向上もあり、顔認証技術は急速に発達しています。
その上で、様々な用途のサービスが多数登場しており、サービス自体の品質が向上していることも考えられます。

活用範囲の広さ

PCやスマートフォンのログインだけではなく、入退室管理や来客対応、検温など、顔認証は様々なシーンで活用可能です。
ログインシステム単体としてはコストの課題があるケースでも、顔認証を業務効率化に繋げることで大きな費用対効果を生み出すことを期待できます。

現代では、多くの組織がセキュリティや利便性の向上を図るために注力しています。
顔認証サービスはそのようなニーズにマッチしていると言えるでしょう。

顔認証サービスの種類

前述の顔認証技術を利用して、様々な顔認証サービスが登場しています。
ここでは、代表的なサービスを紹介します。

システムへのログイン

PCやスマートフォンのログインシステムとして、顔認証は一般的に利用されています。
パスワードの手入力を省略することができるため、ログイン作業の手間が大きく削減されます。
また、入力間違いやパスワード忘れもないため、いつでも確実にログインできることがメリットです。

入退室管理

オフィスの出入り口や機密性の高い区画などに顔認証を設置し、入退室管理を行なうことができます。
部外者による不正侵入を防ぐことはもちろん、従業員であっても特定の職位や権限を持つ人物のみ入室を許可するといったことも可能です。

ICカードや暗証番号による入退室管理では、カードの貸し借りや共連れなどの不正行為が懸念となります。
顔認証であれば本人の顔が必須であるため貸し借りが起こらず、カメラによって入退室時の映像を保存することも可能です。

▶︎ 顔認証による入退室管理システムとは?メリットや注意点を解説!

空港などのゲート

高いセキュリティを要求される空港でも顔認証は活用されています。
IC旅券(パスポート)に保存された顔データと、顔認証ゲートに設置したカメラで認証を行なう仕組みです。
不正な入出国を厳格に監視できるほか、手荷物が多いシーンでもスムーズにゲートを通過することができます。

▶︎ 空港のゲートでも活躍する顔認証システム。活用シーンや顔認証の強みを紹介!

顔認証サービスで期待できるメリット

顔認証という仕組みにより、従来に認証方式と比較してメリットとなるポイントを紹介します。

アカウント管理が容易になる

業務を遂行する上で、複数のサービスを利用することは珍しくありません。
そこで課題となるのが「アカウント管理」です。
IDとパスワードの組み合わせで認証を行なう場合、サービスの利用者はサービスごとのアカウント情報を何らかの方法で管理しなければなりません。

顔認証であれば、パスワード情報を管理することなく顔をカメラにかざすだけで認証が完了します。これにより、管理負担の軽減やパスワード使い回し等のセキュリティリスクの削減に繋がります。

セキュリティが向上する

顔情報は偽装が難しく、第三者による不正アクセスが起こりにくいと考えられます。
顔写真などでは認証を通過することはできないため、文字情報が漏洩したら不正アクセスに直結するパスワードと比較して強固なセキュリティと言えるでしょう。

認証の手間が少なくなる

文字の入力やカードの用意、認証デバイスへのタッチが不要なため、認証の手間は非常に少ないと言えます。
業務中に何度もログイン作業を行なっていたり、パスワード忘れや入力ミスによるロックへの対応がIT部門の負担になっていたりする場合は、大きな効果を期待できるでしょう。

認証機器のトラブルに強い

顔認証に利用するカメラは、基本的な認証であれば一般的なWebカメラを利用することができます。
利用しているカメラに不具合や故障が発生しても、すぐに代替品を用意できるためトラブルの影響を削減することに繋がります。

堅牢なセキュリティを実現し、なおかつ様々なシーンで必要となる認証をシンプルにできる点が大きな魅力です。

顔認証サービスを効果的に活用しよう

セキュリティ性が高く効率的な顔認証サービスは、非接触需要も相まって様々な分野ですでに活用されています。
サービスの導入時には導入コストが懸念となりやすく、実際にビジネスで活用できる顔認証サービスの多くも有償製品です。
しかし、セキュリティ対策不足による情報漏洩のリスクや、多くの手間により生じる人的コストを削減できるため、検討する価値はあるのではないでしょうか。
顔認証サービスで実現できる内容も多岐に渡るため、組織の用途に合わせた選択が重要です。

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