コラム

人の目に変わる画像認識AIを在庫管理に応用!その効果をご紹介

公開日:

更新日:

店舗の大切な業務のひとつである商品棚の在庫管理。
商品棚の在庫が切れてしまうとお客様が品切れだと認識し、本来売れるはずであった商品が売れず機会損失に繋がってしまいます。

商品棚の在庫管理は店舗として行うべき当たり前の業務ですが、画像認識AIの活用による在庫管理システムが登場していることをご存じでしょうか。
画像認識AIは日進月歩で進化しており、商品の在庫状況を把握するまでに至りました。

この記事では、画像認識AIによってどのような在庫管理が行われ、店舗のオペレーションはどのように変化するのかをご紹介します。

現在の在庫管理の課題

現代では、多くの店舗で人の目による在庫管理を行っています。
在庫管理でミスが起こると、直接的な売り上げへの影響に繋がりやすく、苦手意識を持つ店舗従業員の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ここでは、現代の在庫管理に潜む課題を整理します。

工数がかかり、ミスを起こしやすい

店内の商品棚を適宜確認し、必要に応じて品出しを行うことは工数が掛かり、見落としのリスクもあります。
バックヤード在庫との兼ね合いや管理もあり、在庫の過不足を防ぐためには知識や経験も必要です。
人の入れ替えが激しい店舗では、従業員が適切な在庫管理を行えるまで教育することも難しいでしょう。

実情と管理データのズレ

適切に在庫を管理していても、管理者が認識できない持ち出しや追加が起これば実情と管理データのズレが生じます。
このようなケースはズレの発覚が遅れることもあり、気づいたときには経緯が曖昧になってしまうことしばしばです。
原因不明のまま台帳を実情に合わせた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

煩雑な手順

在庫管理は属人化しやすく、手順のレビュー頻度が少ないケースが見られます。
完全に属人化してしまえば、実際の作業に則した手順書が無い場合もあるでしょう。
複数人のレビューが行われない手順は、漏れや想定外の事態に対応できない状態に陥りやすくなります。
担当者が変わったタイミングで口頭の引き継ぎに留まってしまい、さらに運用が煩雑になる恐れもあります。

発注判断

在庫数が少なくなれば、補充のための発注が必要です。
システム的に在庫数の下限を決め、それを下回ったら指定数を発注するような運用を行っている企業も多いでしょう。
しかし、店舗であれば季節や近隣のイベントなど、その時々で人間が考え、判断するケースもあります。
そのような場合は知識や経験などのスキルが求められ、誰でもできるわけではありません。

判断を伴わない範囲の在庫管理は、その作業自体に高度なスキルが要求される場面は少なく属人化しやすいと言えます。
システム的に常時在庫管理できることを求めている方も多いのではないでしょうか。

手間のかかる在庫管理。画像認識AIでできること。

前述のように、在庫管理は業務の特性にも起因する課題が複数存在しています。
在庫管理システムは多くありますが、画像認識AIを活用した在庫管理も可能です。
画像認識AIではどのような在庫管理が可能なのか、代表的な機能をご紹介します。

商品棚をカメラで撮影し、AIが状況を判断

在庫が潤沢な状態や商品棚の背景画像をAIが学習し、在庫が少なくなった状態(または無くなった状態)を自動的に判断することが可能です。
AIの学習は必要ですが、画像認識AIは商品の形を問わず認識することが可能です。
また、バーコードなどの管理用データが無くても状況認識できる点も強みのひとつです。

在庫状況の一覧化

画像認識AIが常時監視している商品棚の状況を、パソコンやタブレットなどのデバイスで確認することができます。
人間による在庫管理では、従業員が店内を見回って在庫状況を把握する必要があります。
しかし、画像認識AIによる在庫管理では手元の端末で店内の在庫状況をリアルタイムで確認できるため、より適切な対応や判断を行うことができます。

品出しのタイミングを従業員に通知

画像認識AIが陳列商品の現象を検知して、従業員へ通知を送ることが可能です。
従業員は業務中に商品棚を気にかけること無く、通知があった場合に補充するだけでよいため工数削減に繋がります。

このように、商品棚の在庫を画像認識AIが行うことで、工数を削減しながら利便性の向上も期待できます。

AIの導入には利用者側も知識が必要

画像認識AIは在庫管理業務の工数削減を期待できますが、導入した直後から在庫管理が全自動になるわけではありません。
店舗によって商品棚のレイアウトや扱う商品が異なるため、自店舗に合わせてAIに学習させる必要があります。
AIによる実務の代替には専門知識を要求されることも多くあり、密に連携を取って課題解決に臨めるベンダーを選定することも大切です。

画像認識AIによる在庫管理を検討するのであれば、期待通りの動作が実現されるまではAIを育てるステップがあることを認識しておきましょう。
また、利用者側も自社で画像認識AIを活用するためになにをするべきなのか、知識を養うことも大切です。

自社の在庫管理業務を明確にし、適切な運用を目指す

画像認識AIによる在庫管理の一例をご紹介しました。

実務レベルに達した画像認識AIによる在庫管理は、現在主流の人間による在庫管理を一変させる可能性を持っています。

しかし、現代のAIを活用するためには人間の知恵が必須です。
適切なソリューションを選定し、自社で画像認識AIを活かすためにはどうすればよいのかを丁寧に検討しましょう。

画像認識技術を用いてどのような変化が考えられるのか、こちらでも情報をまとめています。
ダウンロードの上、ぜひ貴社のビジネスにお役立てください。

AIの目が現場を変える画像認識技術のいま

CONTACT

ご相談、お⾒積もりのご依頼
などお気軽にお問い合わせください。

日本コンピュータビジョン(通称:JCV)について

日本コンピュータビジョン株式会社は、ソフトバンク株式会社を親会社とするAIカンパニーで、
画像認識技術を活用し、“スマートビルディング分野”と“スマートリテール分野”に対して
最先端ソリューションを提供します。