コラム

画像認識の仕組みとは?認識までのプロセスから歴史、活用シーンまで

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「画像認識」という言葉を聞く機会も増えましたが、その仕組みについてはあまり知られていません。画像認識技術は我々に実現不可能なことを叶えてくれる画期的な技術で、実はさまざまな場面で活用されているのです。

そこで今回は、画像認識の仕組みや主な活用シーンなどについて、詳しく解説していきます。画像認識の歴史も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

画像認識とは?その仕組みとは?

画像認識とは、コンピューターが「対象とする画像内に何が写っているのか」を識別する、パターン認識技術のひとつです。

画像認識では、色や形などを読み取って、さまざまなものを認識します。例えば、人の写真からは「眉毛が2つ、目が2つ、鼻が1つ…」という情報を読み取り「顔」と認識していきます。

近年ではディープラーニング(深層学習)の発達によって複雑な特徴も捉えられるようになったため、幅広い分野での活用が進むようになりました。身近な応用例としては、スマホやカメラの顔認識技術が挙げられるでしょう。

どのような仕組みなのか?

多くのデジタル画像はピクセル(点)の集合体で構成されています。このピクセルの集合体で表される画像のことを「ラスター画像」と呼びます。
テレビやカメラなどの解像度で「100万画素」などと表現されることがありますが、これは単位面積あたりのピクセル数を表す単位です。画像認識は、このピクセルデータに対する演算を行って特徴量を算出し、何が映っているのかを判断しています。

例えば、人の顔を認識する場合は、コンピューターにピクセルの色や組み合わせの中から「人の顔のパターン」を学習させます。この学習データが大量に蓄積されれば、コンピューターが顔の特徴を覚えて、その画像から「顔」を識別できるようになるのです。

文字を認識する場合はノイズや背景を除去したうえで、文字と判断される部分を抽出し、予想される文字情報の特徴と照合します。

ディープラーニングを活用する場面も

近年では、脳内の神経回路「ニューロン」の仕組みにヒントを得て開発された「ニューラルネットワーク」というアルゴリズムを使ったディープラーニングも活用されています。

一般的な機械学習では、人が特徴量を指定しなければいけません。しかし、ディープラーニングは特徴量の抽出を半自動で行うため、人の手で行う手間を大幅に省くことができます。人が気づかないような特徴点を発見する可能性にも期待できるでしょう。

画像認識技術の始まりはいつから?

画像認識の歴史は、1940年代の「バーコード」から始まります。このバーコードは、バーとスペースの組み合わせで数字や文字を読み取る革新的な技術として広く普及しました。シンプルな構成のバーコードですが、画像パターンから情報を得ているので、立派な画像認識のひとつです。

次に登場したのは、画像内にある物体の位置を検出する「テンプレートマッチング」でした。テンプレートマッチングは、検出対象の画像をテンプレートとして、対象となる画像の類似性を比較していきます。この「類似性の比較」という画期的な方法の登場によって、「対象の物体が画像内のどこに、いくつ映っているのか」などの情報を抽出できるようになったのです。
ただし、テンプレートマッチングには、照明の変化やテンプレート画像の変化が激しい場合に、認識率が大幅に低下するというデメリットがあります。また、認識したい対象別にテンプレートが必要になるという点で実用性に難もありました。

2000年代に入る頃からデータの処理速度が上がり、機械学習の精度も高まっていきます。大量の画像データを用いた画像認識も可能となったため、人の手によるモデル構築からパターン認識へと移行していきました。

画像認識技術で認識できるもの

画像認識技術では、主に「顔」「文字」「物体」を認識することができます。それぞれのどのような技術で、どのような場面で実際に活用されているのかを、詳しく見ていきましょう。

画像認識技術は、まず人の顔を認識することができます。顔の画像から目立つ特徴点を抽出して識別します。類似した顔の検索やグループ化も可能です。近年では表情を読み取る「感情認識」の研究や活用も進んでいます。

顔識別技術の活用幅は広いため、すでにさまざまなシーンで実用化されています。大規模イベント会場やオフィス入館時の顔認証による本人確認も顔識別技術の応用です。

文字

手書きの文字や印刷文字など、さまざまな文字を認識することも可能です。画像内のテキストを抽出するアプリやサービスが代表的な例として知られています。文字の識別技術は顔の認識よりも古くから研究されていたため、現在では翻訳技術を取り入れたシステム開発も進行しています。

物体

画像認識では画像内の物体を識別することもできます。対象の物体と同じ物体が画像内に存在するかどうかを検証したり、画像に映っている物体のカテゴリ判別をしたりすることも可能です。

なお、認識の対象となる物体の位置を検出するためには、「物体検出」と呼ばれる技術も重要になります。物体検出と物体認識のプロセスは異なりますが、物体の特徴を抽出する際には物体の位置が重要となるため、併用されるケースも少なくありません。いずれにしても、画像識別は「画像内の物体も識別できる」と理解しておけばいいでしょう。

画像認識技術ができること

画像認識技術は、主に次のようなことに活用されています。

・従来の業務を「サポート」する
・従来の業務を「代行」する
・人間の能力では不可能なことを実現する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

従来の業務を「サポート」する

オフィスでの勤怠管理や各種手続きにおける本人確認の簡素化など、従来は人が行っていた作業を省力化して生産性向上につなげる技術としても注目を集めています。また、顔認証を使ったスマートフォンやPCのロック解除は、顔認識が活用されている身近な例としても知られています。

従来の業務を「代行」する

オフィスへの入退室管理、防犯カメラによる監視など、人が行っていた作業を置き換えて無人化して人手不足の解消に役立てることができます。近年では、キャッシュレスレジや空港での搭乗手続きに顔認証が導入されて話題になりました。人との接触を避けながら業務の効率化ができるため、感染症対策として活用される場面も拡大していくでしょう。

人間の能力では不可能なことを実現する

マーケティングデータの解析や人流測定など、人の能力では対応が難しい業務を行えます。道路状況を判断しながらの自動運転も、画像認識技術の応用です。
このほか、物体検知による自動車の損傷部位の検査や、ドローンを使った農作物の画像分析による農業のサポートなどにも活用されています。

進化する画像認識技術を生活に取り入れましょう

今回ご紹介したように、画像認識技術は年々進化を遂げており、我々の生活をより便利にしてくれています。

画像認識の対象は顔、文字、物体など多岐にわたりますが、顔だけの認識に特化するなら「顔認証システム」の導入がおすすめです。
JCVでは、認証精度が非常に高い顔認証システム「SDK」を提供しています。精度の高い本人認識だけではなく、「なりすまし」を防ぐ生体検知にも対応可能。映像解析システムや属性分析など、高度な画像解析技術を使ったさまざまなソリューションを提供しています。

マスクを着用していても本人認証できるため、コロナ禍におけるオフィスやイベント会場の本人認証にも有効です。画像認識技術の導入を検討している方は、JCVのソリューションをご検討ください。

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日本コンピュータビジョン(通称:JCV)について

日本コンピュータビジョン株式会社は、ソフトバンク株式会社を親会社とするAIカンパニーで、SenseTime社の画像認識技術を活用し、“スマートビルディング分野”と“スマートリテール分野”に対して最先端ソリューションを提供します。