コラム

ARのビジネス活用事例5選 さまざまなシーンで導入される理由とは

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ITの技術革新により、多くの新しい技術が一般に普及するようになってきました。ARもそのひとつで、現在では多種多様な業界や分野でAR技術を目にすることも増えてきています。自社でARを採用し、活用していくことはできないか検討中の経営者や担当者に向けて、今回はAR技術の活用事例とメリットについて解説します。

さまざまなビジネスシーンで活用されている「AR」とは

AR(Augmented Reality)は、日本語では「拡張現実」と呼ばれる、現実の空間に文字やCGなどを表示させる技術です。スマートフォンなど対応デバイスのカメラを通して、画面上に表示されます。1990年代から研究開発が進み、2000年以降にはゲームやエンターテインメントの分野にARが登場しました。2016年にリリースされたアプリ「Pokémon Go」が世界150ヵ国以上でダウンロードされ大流行したこともきっかけとなり、ARは広く浸透しています。

さらに近年はエンターテインメントの領域に限らず、ビジネスシーンでもARが活用されるようになってきています。AR技術の活用によって今までは実現不可能だったことを実現し、より効率よく、より便利なビジネスシーンが形になっているのです。

VR・MRとの違い

ARと似たような言葉に「VR(Virtual Reality)」や「MR(Mixed Reality)」がありますが、違いが明確にわからない方も多いのではないでしょうか。
VRは日本語で「仮想現実」という意味で、専用のゴーグルを着用することで、仮想空間に入り込んだようなイメージをリアルに体験できる技術です。現実空間にCGなどが現れるARとは逆に、仮想世界がメインのフィールドとなります。

MRは「複合現実」と訳されますが、これは、現実世界と仮想世界を融合した世界を生み出す技術です。カメラに写った情報を背景として、ただバーチャルな物体が表示されるARと異なり、例えばCGで作成された物体を画面に映っている実際の棚に置くことができるなど、3次元的に空間を認識し、リアルとバーチャルを融合させます。

ARをビジネスに活用するメリット

実際のビジネスシーンにおいて、ARはどんなことに活用できるのでしょうか。ここでは大きく3点をご紹介します。

人材不足が解消される

まずは、今まで人的リソースを割いていた部分にAR技術を活用することで、「人材不足を解消できる」という点です。

例えば、人材育成の観点から見てみましょう。日本における、少子高齢化による労働人口の減少は以前から問題視されていましたが、さらに新型コロナウイルスの影響により、人材育成が難しい状況になっています。集団研修や出張OJTなどによりベテラン社員から仕事を教わる方法は、移動時間の無駄、出張費用、感染リスクなど、さまざまな問題を抱えていることが要因のひとつです。そこにARを活用することで、作業現場とオフィス、あるいは自宅を結んで状況を共有することが可能となります。今まで抱えていた問題点をARで解消することにより、人材育成に十分なリソースを割くことができ、その結果人材が育つことで人材不足を解決できるようになります。

また、外国人労働者が増えている昨今では、言語の違いにより伝えたいことが上手く伝わらないという問題もありますが、ARデバイスを使って母国語で指示をすることで、コミュニケーションの問題も解消されます。日本語が堪能でない労働者でも、安心して働ける環境づくりができるでしょう。

業務の効率化が実現する

現実では目に見えていない情報をARにより追加することで、業務効率は大幅に上がります。

例えば、広い倉庫内から目当ての物を探さなければならないときに、手元の資料を確認しながら探しに行くのではなく、空間を見渡した際に目的の棚に目印が表示されれば、場所を記憶したりメモをしたりする必要がなく、誰でも迅速に対応することができます。ARというと、ゲームのような世界観を想像しますが、文字やマークをシンプルに表示したり、手順書を表示させたりという活用方法ができ、実業務でも大変有効な技術です。

訴求力の高い広告を制作できる

AR技術が広告業界にもたらすメリットが、「訴求力をより上げることができる」というものです。

カタログやチラシなどの印刷物に比べ、動画コンテンツの情報量は5,000倍ともいわれます。ペーパーレス化が進む中、自社の広告をWeb広告に変更している企業も多いでしょう。ここにARの技術を活用することで、広告から動画を表示させたり、文面だけでは伝えきれない情報を追加で伝えたり、思わず広告を見たくなるようなCGを追加したりと、広告をきちんと見てもらえ、内容を理解してもらえるようなアプローチができるのです。そのアプローチが訴求力アップにつながります。

ARのビジネス活用事例5選

ここからは、ARの業界別に見た活用事例をピックアップし、まとめて紹介します。

運輸・物流業界のAR活用事例

物流業界で影響力を持ち、世界200ヵ国以上にサプライチェーンを展開するD社では、ARグラスの実用化によってピッキング作業を大きく効率化しました。

ピッキング作業者はARグラスを装着し、画面上に表示された商品の保管場所、カートの状態などを確認しながら作業することができます。これによって、各拠点で平均15%の作業効率化を実現したのです。

建築・建設業界のAR活用事例

建築現場でも、AR活用によって、遠隔地からのサポートや新人作業員のサポートを実現する企業が増えています。

例えば、研修を担当する人がその場に赴かなくとも、ARグラスを研修生に使用してもらいその画面内で指示を確認することによって、研修を行う側の手間を省きます。
研修でなく通常の業務であっても、必要な作業の指示にARを使用可能です。また、ARグラスを通して作業者の進捗や作業内容を共有することもできます。

製造業界のAR活用事例

製造業界では主に生産現場でのAR活用が普及しており、建築・建設業界と同様に、訓練や教育に導入されているケースが多いです。

また、製品の保守や修理の場面でも、マニュアルを別で開く必要がなく、ARグラスを使用してハンズフリーの状態で必要な情報を表示しながら作業にあたることができるので、業務効率化に貢献しています。

医療業界のAR活用事例

医療の現場でも、ARの技術の活用は非常に注目され、さまざまな分野で利用されています。

手術中にCTスキャンのデータを表示し、複数の医師の間で患部の状態を共有したり、注目すべき病巣の特徴について意思疎通をしたりできます。
手術中の映像と、ICGから得られる患者の血管内の血流の映像をAR合成し、目には見えない体内の状態を可視化することで、メスを入れる場所を認識することができるなど、ベテラン医師の経験や勘に頼ることなく、ある程度一定水準での施術を実現することも可能となってきています。

小売・EC業界のAR活用事例

小売、EC業界でもARが注目を集めています。ネットショップはもちろん、実店舗においてもARの活用は購買要求を向上させるツールとして大変有効です。

例えば、家具を購入したいとECサイトを閲覧し、部屋のサイズと商品サイズを比較してみても、実際に置いたときのイメージを正確にすることはできず、価格の高いものであれば特に購入を躊躇します。そこでARを使用し実寸大で商品を自宅に置いたイメージを画面上に表示できると、この不安が解消されるのです。
洋服やアクセサリの試着についても同様で、ARを使用すれば自分自身が実際に着用したイメージを見てから購入することが可能です。

ARは幅広いビジネスシーンでの活用が可能

今回は、ARのビジネスシーン別の活用事例を詳しくご紹介しました。ビジネスシーンにおけるARの活用には、人材不足の解消や業務効率化など多くのメリットがあります。

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