
顔認証システムの導入を検討していると、「クラウド」という言葉を目にする機会が多くなります。現時点でクラウド型顔認証導入を検討している経営者・担当者の方もいるのではないでしょうか。一方で、クラウド型を選択するメリットが明確にならないという方もいるでしょう。
そこで今回は、クラウド型顔認証システムの詳細やメリット、活用場面などについて詳しく解説していきます。また、おすすめのクラウド型顔認証システムもご紹介します。
顔認証クラウドサービスとは

まずは「顔認証クラウドサービス」について、詳しくご紹介していきます。「クラウド」が何を指すのかわからないという方も、ぜひ参考にしてください。
そもそも「クラウド」とは
「クラウド」とはサービス利用形態のひとつです。従来の方法ではデータやソフトウェアを端末にダウンロードして利用しましたが、クラウドサービスは、提供されるサービスをネットワーク経由で使います。もっとも身近な例として挙げられるのはGmailやiCloudメールなどの「フリーメールサービス」でしょう。
クラウドは自社サーバー内にシステムを構築する必要がないため、サーバーメンテナンスの手間がかからず、従来の方法よりも利便性が高いというメリットがあります。
顔認証のクラウド化とは
顔認証のクラウド化とは、顔データをクラウド上で保管して本人認識を行えるようにすることです。情報はクラウドで集約管理されるため、自社でサーバーなどを導入・運用する費用はかかりません。
エッジ認証との違いは?
エッジベースでの顔認証は、ローカルデバイス側に顔認証システムを組み込んで利用します。クラウド処理やファイルの送信による遅延といった影響を受けないため、スピーディーで正確な顔認証が可能です。
自社で専用機器や顔データを管理する手間はかかりますが、クラウド型にはない柔軟性と高い拡張性の高さが特長です。
顔認証クラウドサービス導入のメリット

クラウド型顔認証を選択する主なメリットは次の4つです。
・多拠点間で利用ができる
・多様なデバイスで利用できる
・サーバーの構築・運用が不要
・顔登録の煩雑さを解消できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
多拠点間で利用ができる
クラウド型の顔認証システムは、顔のデータをエッジ端末ではなくクラウド上で保管するので、登録した顔データを複数の拠点で共通利用することができます。自社で顔データの更新や管理をする手間もかかりません。
多様なデバイスで利用できる
クラウド型の顔認証システムは、カメラが搭載されているさまざまなデバイスで利用できます。スマートフォンやタブレットでの顔認証も可能です。
専用端末の設置が難しい場所や、オンラインでのモバイル認証に対応できるのは、クラウド型顔認証の大きなメリットと言えるでしょう。
サーバーの構築・運用が不要
自社でサーバーを構築・運用しなくても済むため、顔認証システムの導入から利用開始までの期間を短縮できます。
また、クラウド型の顔認証はベンダーがシステムの管理をするため、専門知識がある担当者を自社で確保する必要がありません。システムのバージョンアップは、基本的にベンダーが無償で行います。
顔登録の煩雑さを解消できる
従来の方法では、専用の機器でさまざまな角度の顔写真を撮影・登録する必要がありました。しかし、クラウド型顔認証システムは、Web上に顔画像をアップロードするだけで済むため、顔データの登録や管理に要する手間がかかりません。
クラウドサービスにおけるデメリット

クラウド型顔認証の導入を検討する前に、特有のデメリットも確認しておきましょう。
自社でカスタマイズすることが難しい
クラウド型顔認証は提供元の環境に依存するため、「自社向けにカスタマイズしづらい」というデメリットがあります。ただし、外部システムとの連携に対応しているワークフローシステムもあるので、導入前に自社システムと連携できるかどうかを確認しておくといいでしょう。
セキュリティ面での不安要素がある印象が強い
サーバーにデータを保管するクラウド型のサービスは、データ流失のリスクがあります。しかし、近年ではセキュリティ対策が強固なシステムも増えてきているので、情報漏洩などの被害が発生するケースは極めて稀です。
なお、セキュリティレベルはベンダーによって差があるので、過去の実績などを確認したうえでサービスを選択するようにしましょう。
クラウド顔認証の導入ユースケース

クラウド型顔認証システムの導入が適しているのは、主に次のようなケースです。
・入退室管理システム
・点呼・勤怠機能
・顔認証でのチケットレス入場
・顔認証を使用した決済
それぞれ詳しく見ていきましょう。
入退室管理システム
入退室管理の本人認証に顔認証を導入すれば、両手が塞がっていてもスムーズで正確な認証が実現します。従来のようにIDやパスワードを使った方法はパスワード忘れなどのリスクがありましたが、顔認証は本人の「顔」を使うため、そのような心配も不要です。他人のIDやパスワードを使った「なりすまし」も防げます。
点呼・勤怠機能
顔認証と勤怠管理システムを連携させれば、タイムカード打刻の代わりとして活用できます。カメラを搭載しているデバイスなら、オフィス以外の場所でも顔認証で勤怠管理ができるため、場所の制限もなくなります。
顔認証でのチケットレス入場
顔認証システムは大規模なイベントでもスムーズに認証できるため、入場時間の短縮と人件費の削減につながります。
顔認証とチケッティングシステムを連携すれば、チケットの紛失やチケット破れなどのリスクを軽減でき、チケットの転売も防げます。
顔認証を使用した決済
一部の飲食店やコンビニでは、すでに顔認証を利用した決済が導入されています。人と接することなく入店から決済まで完結するため、人件費の削減や新型コロナウイルス感染症対策としても有効です。顧客の年齢や性別、購入した商品などを分析すれば、マーケティングにも活用できます。
高精度な顔認証ができる「Mercury Cloud」
精度の高いクラウド型顔認証を探している方には、JCVの「Mercury Cloud」がおすすめです。Mercury Cloudの特長を詳しく見ていきましょう。
Mercury Cloudの特長
「Mercury Cloud」は、AIを活用した画像解析技術を提供するプラットフォームです。多種多様なカメラ付きデバイスで精度の高い顔認証が実現します。
Open APIを用いたシンプルな開発で実装できるため、高度な知識は不要です。世界最高峰の顔認証技術を、1ユーザーあたり年額300円という低価格で利用できるのも大きな特長と言えます。
クラウド型顔認証なら多方面での活躍が期待できる
クラウド型の顔認証には、導入が容易で利用場所を選ばないという大きなメリットがあります。他のツールと連携させれば 既存業務の手間を大幅に省くことも可能です。オフィスだけではなく、イベント会場や飲食店などでも利用できる活用幅の広さも備えています。
この機会に、クラウド型の顔認証システム導入を検討してみてはいかがでしょうか。精度の高いクラウド型顔認証導入を考えているなら、さまざまなアプリケーションと連携できるJCVの「Mercury Cloud」がおすすめです。
